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コラム
2024-02-09

タクシー運転手の平均年収はいくら?全国・地域別に紹介

タクシー運転手の平均年収は、働く地域によって変わります。どんなに運転技術が高くても、働く地域によって収入は変わってしまいます。

たとえば大都市圏では需要が高まり、高収入を得ることができる一方で、地方や田舎の地域では需要が少ないため、収入が低くなる傾向があります。ほかにも、労働時間や勤務条件によっても年収は変化します。

本記事の中では、タクシー運転手の地域ごとの年収を紹介しますので、タクシー運転手を目指している方は参考にしてください。

タクシー運転手の平均年収

タクシー運転手の平均年収は、労働環境や勤務地により大きく変動します。全国的な傾向として都市部での需要が高かく、その結果として高い収入に期待できます。

一方で、地方や田舎の地域ではタクシー需要が限られ、収入が相対的に低い傾向があります。運転手として働く際は、地域別の平均年収を考慮するとともに、業界全体のトレンドや需要予測も把握しておきましょう。

ここでは、タクシー運転手の平均年収を紹介いたします。

全国平均

タクシー運転手の全国の平均年収は、約392万円とされています。日本全体の平均年収と比較すると、やや低い傾向にあります。

月給で換算すると約33万円であり、タクシー運転手の基本給はおおよそ20万円程度が一般的です。タクシー運転手の全体的な給与幅は、267万円から800万円と年収に広がりがあるのも特徴です。 

これは、働く地域だけでなく、勤務先や運転経験など、求められるスキルによって給与に大きな差が生じるためです。

地域別平均

先ほども簡単に触れましたが、タクシー運転手の年収は働くエリアによって大きく変動します。たとえば地域の人口や観光地の有無、タクシーの利用者数などが影響するため、結果として給与の差として現れます。

令和4年の都道府県別全国平均では、もっとも高い平均年収は東京都で、もっとも低いのは茨城県になります。その差は200万円にも達しますので、タクシー運転手として稼ぎたい方は、働く地域は慎重に選びましょう。

ここからは、首都圏など大都市圏に絞って地域ごとの平均年収を紹介します。

東京都

東京都の地域別平均年収は426万円で、駅周辺や都心部の繫華街を中心に需要が高まります。人口の多い東京都であれば、平日や休日に関係なく効率よく稼働することで、高収入を目指せます。

外国人観光客に対応可能であれば、ほかのタクシー運転手と差別化して営業できます。

神奈川県

神奈川県の平均年収は386万円で、横浜や川崎などの都市部を中心に需要が高まります。しかし、駅周辺や観光地で需要が高まるものの、郊外エリアは稼働率が低くなります。

郊外でも鎌倉や江ノ島といった湘南エリアなど、観光スポット周辺で稼働することがポイントになります。

埼玉県

埼玉県の平均年収は316万円です。さいたま市や大宮など、都市部では需要が活発で平均年収が高い傾向にあります。

東京都との県境も需要が高く、都内の需要を取り込めるかが平均年収を引き上げるポイントといえます。

千葉県

千葉県の平均年収は365万円で、千葉市や船橋市などの都市部と郊外とでは収入に開きがあります。とくに、千葉県は山側の地域や館山といった都市部から離れた地域の場合、タクシーの需要が一気に下がります。

千葉県で高収入を目指す場合は、やはり都心に近いエリアで効率よく集客することが求められます。

大阪府

大阪府の平均年収は437万円で、心斎橋や道頓堀といった観光地を中心にタクシー需要が高い傾向にあります。関西を代表する観光スポットともなれば、タクシーは平日でも引っ張りだこです。

観光客を効率よく集客できるかが、年収を引き上げる要因となります。

福岡県

福岡県の平均年収は350万円で、福岡市や北九州市などの歓楽街での需要が高い傾向にあります。ほかにも、北九州空港や新幹線のターミナルとなる地域は、観光客やビジネスマンも多くタクシー需要が活発です。

タクシー運転手の年収は都会の方が高い?

タクシー運転手の全国平均の年収をご覧いただいたように、都会であればあるほど年収が高くなる傾向にあります。都市部では、仕事や観光の移動手段として需要が増加します。

人が多く集まり、お店や企業がひしめく都会においては、必然的にタクシーの利用が盛んになります。そのため、都会を中心に稼働するタクシー運転手は、全国的にも比較的高い収入を得ることができるのです。

一方で、地方や田舎の地域では、タクシー需要が制約されるため、その影響で収入が相対的に低い場合があります。とくに電車を利用しない地域では、日々の交通手段としてバスを利用する方が多く、タクシー需要は減ります。

このように、どの地域で働くかはタクシー運転手にとって給与に大きな影響を与える要素となります。都会か地方か、それぞれの働き方や環境、タクシーのニーズに応じて給与水準を検討することが重要です。

タクシー運転手の給与体系

タクシー運転手の給与体系は、ひとつだけではありません。一般的には、月給制や歩合制、時間給などが用いられています。

月給制の場合、運転手は月々固定の給与を受け取り、収入が毎月安定しています。歩合制の給与体系では、売上に応じて報酬が変動します。

時間給は、労働時間に応じて給与が支給される方式ですので、稼働しなければ報酬が発生しません。また、都市部では深夜や早朝の需要が高まることがあるため、深夜手当や特別手当なども一部の給与体系に取り入れられています。

さらに、運転手の収入は経験や所属するタクシー会社でも大きな影響を与えます。経験豊富なベテランドライバーは、交通ルートや顧客のニーズを十分に理解し、効率的な運転スキルを持っています。

タクシー運転手の給与体系は、運転手のスキルとタクシー会社との契約内容や労働条件によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。以下では、タクシー運転手の給与体系の種類を紹介します。

A型賃金

A型賃金は、一般企業のサラリーマンに似た固定給+歩合給制です。
過去のタクシー会社で一般的に採用されていた賃金体系で、A型賃金の給与体系の場合、基本給や各種手当が給料として支払われ、年2回の賞与や退職金制度もありますが、今は廃止されつつあります。

歩合給の要素を導入している会社もありますが、A型賃金制度のタクシードライバーは比較的安定した収入を得ることができます。ただし、高額な収入を得るのは難しくなります。

しかし、高額な報酬を狙うのが難しいながら、A型賃金のタクシー運転手は正社員として雇用され、勤務時間や休日が一定に決められているのがメリットです。また、車両の維持費や燃料代などの費用は会社が負担するケースが一般的です。

B型賃金

B型賃金は、完全歩合給制度の賃金形態になります。B型賃金のタクシー運転手は、売上や走行距離に応じて給料が変動します。賞与、退職金はありません。

個人の売上が直接給与に反映される給与形態が大きな特徴です。自身の稼ぎに応じて給料が決まるため、高い収入を目指すことが可能ですが、収入が安定しないのが特徴です。

B型賃金のタクシー運転手は、主に定時制乗務員として雇用されており、勤務時間や休日は自由に調整できます。そのため、柔軟な働き方が可能ですが、仕事のスケジューリングによってはプライベートな時間を確保するのが難しい場合もあります。

また、B型賃金の場合、タクシー運転手として高収入を目指したい方は、B型賃金が適しています。 毎月の手取りが多い方がいい人やWワーク、定年後のキャリアを生かしたい方に適しています。

最近ではパートタイマー(時間給制)での女性雇用も増えつつあります。パート雇用ではじめ勤務時の少ない定時制乗務員としての雇用変更や正社員としてのキャリアアップも可能です。

AB型賃金

AB型賃金は、A型とB型の要素を組み合わせた賃金体系です。AB型賃金では、基本給+歩合給やボーナスが含まれています。

需要の変動に対するリスクを軽減しながら、実績に応じて報酬を増やす仕組みが取り入れられています。タクシー運転手の運転スキルや、顧客対応が直接収入に影響するため、努力が報われるという特徴があります。

現在のタクシー会社で、もっとも一般的に採用されている給与体系といえるでしょう。日本では上記のような給与体系が一般的となっています。

ほかのネット記事などでC型賃金(リース方式)を紹介しているものがありますが、日本では最低賃金法に抵触することや、事実上の請負労働になる可能性があることから違法となっています。そのため、そのような料金体系は日本のタクシー会社では扱っていませんので注意しましょう。

タクシー運転手で年収を上げる方法

タクシー運転手が年収を上げる方法は、需要の高いエリアで働くことが重要です。都市部や観光地など需要が高まる場所では、多くの顧客にサービスを提供しやすく、高い収入につながります。

ほかにも、タクシー運転手の年収を上げる方法がいくつかありますので、タクシー運転手として収入を上げたい方は以下の内容をご覧ください。

必要なスキルを身に付ける

タクシー運転手として収入を上げるためには、特定のスキルを身につけることが重要です。まず、運行するエリアの地理的な知識が必須で、正確な経路選択が求められます。
道がわからない場合でもお客様にルートの確認をして道を教えていただきましょう。
勝手にルートを決めてしまうと、乗客からのクレームにつながります。

また、コミュニケーション能力も顧客満足度に影響します。
乗客と円滑に対話することで顧客満足度が向上し、リピーターを増やすことができます。さらに、スマートフォンやカーナビゲーションを活用するスキルも必要で、最新の技術を取り入れることで仕事の効率が向上します。

タクシー運転手は運転技術だけでなく、これらのスキルを総合的に身につけ、世の中の変化に適応できるドライバーが求められます。

シフト制・歩合制の会社で働く

シフト制と歩合制の会社で働くことで、インセンティブを増やすことが可能です。シフト制や歩合制の給与形態であれば、成果に応じた報酬を得られます。

シフト制度は、自分のライフスタイルに合わせた働きやすい勤務体系を可能にし、労働者にとっては仕事とプライベートの両立がしやすくなります。歩合制度であれば、実績や努力に応じて報酬が変動するため、モチベーションを高く保ちながら収入を増やすことが可能です。

ただし、シフト制や歩合制は、稼働状況やタクシー需要に大きく影響を受けますので、安定性がやや低い傾向があります。そのため、自身のライフスタイルや経済的な状況に合わせて、どちらの制度が適しているかを検討することが大切です。

隔日勤務のある会社を選ぶ

隔日労働とは、1日労働して翌日は休むという働き方です。通常、この勤務形態では早朝から深夜まで働き、実際の労働時間は約14時間にも及びます。

一見すると長時間の労働に見えるかもしれませんが、1か月の労働時間を見ると、昼勤や夜勤の勤務形態と同じ労働時間になります。隔日労働を使う場合は、人が多く出入りする場所での効率的な働き方が重要になります。

隔日労働は1日の労働時間が長いため、月に11~12回前後の勤務しかありません。そのため、月の半分が休日となり、仕事と休息をうまく切り替えることができます。

隔日勤務を採用する会社で働くことは、収入アップとワークライフバランスの向上を可能にします。とくに家庭や趣味との両立といった働き方を重視したい方には、隔日勤務が働く上での大きなメリットとなります。

ここでは隔日勤務を取り上げさせていただきましたが、一番大事なことは自分に合った働き方を選べることです。その為、就職するタクシー会社を選ぶ際には、勤務体系に複数の選択肢が用意されている会社を選んだ方が良いでしょう。

未経験でもタクシー運転手になれる?

未経験の方でも、タクシー運転手になることは可能です。多くのタクシー会社では、応募者に対して運転免許証や一定期間の運転歴を求めることが一般的です。

しかし、タクシー業界の人手不足問題や、運転技術や配車アプリの発達により、未経験でもチャレンジしやすい環境になっています。求人募集に未経験者歓迎と記載されていることもありますので、応募の際は真摯な姿勢や前向きに取り組む意欲、そして適応力をアピールしましょう。また、応募者のほとんどが未経験者です。

また、一部の地域ではタクシー運転手の養成講座や研修が提供されていることもあり、これらを活用することで未経験からでもステップアップが可能です。

タクシー運転手になるならメトロ自動車がおすすめです。営業ノルマがなく、2か月間の給与保証や、同乗研修で安心してスタートできます。

今タクシー運転手は稼げる?

実は今、密かに都市部でのタクシー運転手が稼げるお仕事として話題になっています。一時期はコロナの影響で、稼ぎづらくなったとも言われていました。
しかし、コロナが5類感染症に移行してから、タクシー運転手の需要が高くなっているのです。

コロナ期間における需要の急減と人材流出

新型コロナウイルス感染症の流行は、タクシー業界にも大きな影響を与えました。外出自粛や観光客の減少により、タクシーの需要が大幅に減少しました。
その結果、多くのタクシー会社は減収となり、運転手の給与も減額されました。
また、将来への不安からタクシー運転手を辞めて転職する人も多かったそうです。

コロナ後の需要の急回復と乗務員不足

2022年以降、コロナの感染状況は落ち着き経済活動が再開すると、タクシーの需要も急回復しました。しかし、コロナ期間中に多くの運転手が転職をしたことや、コロナ期間中に運転手を辞めた人の中には、高齢者や女性など、体力的な理由や家庭の事情などで再就職が難しい人がいたため、タクシー業界の乗務員不足が深刻化しています。

運転手の需要の回復と稼働車両の回復が追い付かないことと、タクシー料金の値上げも加わり、歩合の要素が大きいタクシー乗務員の給与が大幅に上がっています。

2024年2月現在、タクシー運転手の平均年収は約392万円ですが、地域や勤務形態、勤める会社によって大きく異なります。
特に、都市部では乗務員不足が深刻化しており、年収500万円を超える求人も珍しくありません。

今後の見通し

今後、経済成長や観光客の増加により、タクシー需要はさらに増加していくと予想されています。そのため、乗務員不足は今後も続くと考えられ、タクシー運転手の給与はさらに上昇していく可能性が非常に高いです。
お金を稼ぎたい人がタクシー業界への転職をするならまさに今が一番良い時期と言えるでしょう。

まとめ

タクシー運転手の平均年収は、働く地域や勤務形態、勤める会社によって大きく異なります。給与体系の種類や、地域ごとの特色が給与水準の違いに顕著に現れます。

タクシーは都市部や観光地での需要が高いため、人手の多いエリアで働くことが年収アップのポイントとなります。給与体系にはシフト制や歩合制、基本給と歩合の組み合わせの給与でAB型賃金です。隔日勤務、昼勤、夜勤とあり自身の生活スタイルや適性に合ったものを選ぶことが重要です。

スキルや経験の向上も収入アップにつながりますので、地理的知識やコミュニケーションスキル、カーナビゲーションや特に近年は配車アプリの有効活用を積極的に行うことにより未経験者でも入社1年目にして高収入を期待できる環境になりつつあります。また、タクシー運転手は、未経験者でも応募可能な会社も多く、養成講座や研修を活用することで新しいキャリアをスタートできます。

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